ツリタム

北海道の釣りブログです。海は港で気軽にロックフィッシング、川はトラウト大物狙い。釣りをする「楽しさ」と「感動」をお届けします!

保温性と機能性に優れたダイワDG-76008Wタイタニュームαグローブ!真冬の港で防寒テスト

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冬場の釣りでは、キャンプや登山のように、焚き火やストーブで暖をとることが難しいため、防寒対策はとても重要です。

身体は防寒着、首はネックウォーマーなどで十分に対策はできるのですが、水に触れることが多いうえに、指先の細かい作業が必要な手の防寒対策は「コレだ!」という決め手がなかなか・・・。

厚手のグローブは暖かいけれど、ルアーチェンジなどの細かい作業はグローブを脱ぐ必要がありますし、寒くて慌てて作業をしていると、脇の下に挟めていたグローブをうっかり落としてしまって海の中へポチャンも悲しいあるあるです。

そういったトラブルを防いで、冬の釣りを快適に過ごすためには、つけたままでも細かい作業ができるくらいに薄手で、それでいて暖かいハイエンドクラスのグローブが必要不可欠なのです!

そこで今回は、寒さの厳しい北海道の冬でも釣りをしている私が愛用している、水に濡れても暖かさをキープし薄くて動きやすいハイエンドクラスのタイタニュームαグローブを紹介します。

ダイワDG-76008Wタイタニュームαグローブ3本カットの基本スペック

今回ご紹介するのはダイワDG-76008Wタイタニュームαグローブ3本カットイエローミラーというフィッシンググローブです。

冬用のフィッシンググローブは、素材や指先の形状など種類が豊富で本当に悩みます。

購入するからには失敗したくない私は、冬用のフィッシンググローブを次の3つのポイントに絞って選びました。

  • 生地が薄くて動きやすく、水に濡れても暖かい素材
  • ルアーチェンジやリグを作るために指先は3本カット
  • 冷気が入らないように手首は長めの設計

かなりワガママな釣り人ですが、この条件を満たすグローブのみに厳選した結果、ダイワDG-76008Wタイタニュームαグローブ3本カットの価格と独特の形状が決め手となり迷わず購入しました。

選んだ理由も含めて素材や形状を詳しく見ていきましょう。

タイタニュームαとは?

まず最初に、タイタニュームαとは、クロロプレンゴムにチタン合金フィルムとジャージをサンドした5層構造の新複合素材で、山本化学工業が特許を取得しています。

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出典:山本化学工業 タイタニューム・アルファについて

フィッシンググローブでは最上位の素材にあたるタイタニュームαは、ウェットスーツにも採用されており、水に濡れても冷たさを防ぎ、内側は熱を外に逃さず閉じ込めるという水に強い特徴があります。

また、フィッシンググローブでは定番のクロロプレンゴムと比較すると保温力が40%アップしているため、薄い生地でも動きやすく暖かいので、フィッシンググローブと相性抜群の素材です。

薄くて動きやすく、水に濡れても暖かい素材であることから、グローブの素材はタイタニュームαの1択に絞りました。

ダイワのDG-76008Wでは外気に触れる手の甲側にタイタニュームαが採用されており、手のひら側は、ロッドのグリップ力向上のためにクロロプレンゴムが使われています。

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それでは、グローブをめくって内側の素材も含めて実際に見ていきましょう。

まずは、タイタニュームαが使われている手の甲ですが、外側はジャージ素材でサラサラした手触りに対して、内側はゴム質でスベスベとした感じです。タイタニュームαって全てが5層構造では無いんですね。

外側のジャージ素材を厚くして外気の進入を防ぎ、内側はチタン合金フィルムのみで手の甲とグローブの間に空気が入り込まない工夫がされているようですね。実際、グローブを履いた瞬間に暖かいです。

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続いて、手のひら側も見ていきましょう。

手の甲と比べると厚みが薄く、外気に触れることが少ない手のひらは、クロロプレンゴムロッドを握るグリップ力に特化しているように感じます。

ここで気になったのが内側の素材です。「あれ・・・ジャージっぽい?寒そう・・・?」と少し心配をしたのですが、使ってみて納得です。

手で汗をかくのは手のひらです。手の甲と同じようにゴム製の素材であれば汗が冷えて寒くなる可能性があるため、通気性の良い素材で汗冷え対策をしているんですね。

手の甲と手のひらの内側・外側とアングラーの快適な釣りを本気で考えているグローブと感動しますが、やはり気になるのはお値段です。

フィッシンググローブのハイエンドクラスに位置するタイタニュームαグローブの相場は3,000円から6,000円台と価格差はありますが、ダイワDG-76008Wは4,600円と、5,000円でお釣りが来るのは嬉しいお値段です(シーズン中は価格が高騰することがあります)。

指先の形状は3本カットタイプ

次に、指先の形状についても、手の甲側と手のひら側を順番に見ていきましょう。

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まずは手の甲側です。ダイワDG-76008Wは、親指・人差し指・中指の3本カットタイプですが、第二関節の部分で生地を縫い合わせて立体裁断となっているため、指先がとても動かしやすいです。

また、グローブの指先はカットされていますが、第一関節を越えたあたりまで覆われているため、指先を少しでも寒さから守りたいというアングラーへの心配りが感じられる設計ですね!

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続いて手のひら側もみてみましょう。

こちらはルアーチェンジやリグを作るなどの細かい作業で指を曲げやすいように、覆われているのは第一関節の手前までとなっています。

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横から見てみると写真のように指先が斜めにカットされていて、寒さを感じる手の甲側は露出が少なくなっています。

暖かさだけを重視すると、5本指タイプ必要な時だけ指先が出せるタイプがあって検討もしたのですが、レビューなどを調べていくと、どうしても気になるポイントがありました。

  • 5本指タイプ:ラインでグローブが擦れて摩耗する。細かい作業はグローブを脱ぐ必要があり、紛失の原因になる。
  • 指先が出せるタイプ:指先を折り曲げて留めるマジックテープが劣化するため、指先が風でバタつく。

このようなワンアクションをわずらわしく感じていた私は、指先の形状は3本カットタイプの1択に絞りました。

防寒グローブには珍しい手首の形状

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ダイワDG-76008Wは手首を覆う部分が、他のグローブと比べて緩く作られており、伸縮性と保温性のあるタイタニュームαが手首にピッタリとフィットしていない形状となっています。

冷気が入らないことをグローブ選びの基準にしていたので、「これでは冷たい空気や水が入ってきてしまうのでは?」と第一印象は決して良くありませんでした。

しかし、実はこの手首の形状が購入する1番の決め手となったのです。

ダイワDG-76008Wを試着するまで、「外気の進入を防ぐために、手首はスキマの無いピッタリフィットが当たり前」と思っていた私の最有力候補は、RBB(リバレイ)タイタニュームグローブ3Cでした。

RBB(リバレイ)タイタニュームグローブ3Cを試着してみると手首までしっかり守られている安心感とフィット感。素材も厚すぎず、動きやすさとロッド感度も良さそうな印象です。

しかし、手首を何度か動かしてみると少し気になることが・・・

それは、手首の圧迫感です。普段手首の長いグローブを着けたことが無いから感じたのかもしれませんが、グローブで圧迫感があるうえにウェアを被せると窮屈になりそう・・・。

1度気になり始めるとモヤモヤしちゃう私は、試しに「手首のゆとりのある形状」のダイワDG-76008Wを試着してみると、スキマの謎が全て解けたかのようにスッキリ解決です。

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購入当時と同じ、インナーにユニクロヒートテック極暖を着た状態でグローブに手を入れてみると・・・

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「インナーにグローブを被せることができる!?」

グローブの上にミドラー(中間着)やウェア(アウター)を被せることが当たり前だった私の常識が壊されました!

インナー・グローブ・ウェアを交互に重ねて冷気の進入を防ぐことに気付くともうベタ惚れです。

このグローブの作り全てが私のずっと悩んでいた冬用のフィッシンググローブを見事に解決してくれました!

ここまでくると、あとはデザインとサイズで自分の好みを選ぶだけです。

製品ラインナップ

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左(上):グリーンカモ 右(下):チャコールミラー

出典:DAIWA公式ホームページ DG-76008W(タイタニュームαグローブ3本カット)

カラーは今回ご紹介したイエローミラーの他に、グリーンカモ・チャコールミラーの3種類ありますが、グリーンカモのみ迷彩柄とデザインの細かいところまで妥協しないダイワの本気度が感じられます。

私のウェアが暗めの落ち着いた色なので、グローブは思い切って明るめのイエローミラーをチョイスしましたが、どれもカッコ良くて1時間くらい悩んだYO!

サイズの選び方

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サイズはM・L・XL・2XLの4種類ありますが、2XLはチャコールミラーだけです。

上記のグローブ適合サイズ目安表で選ぶ方法がありますが、1番のおすすめは釣具店で実際に試着することです。

しかし、店頭に欲しいグローブが無い場合もあるため、店頭にある他のグローブをいくつか試着して自分に合ったサイズを選びましょう。

参考までに私の身長は176cm、手の周囲が24cmですが、Lサイズがピッタリでした。

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冬用のフィッシンググローブや防寒ウェアは寒くなってから釣具店に行くと、在庫品薄で入手困難となるためシーズン前から購入を検討することをおすすめします。

万が一の寒さ対策

気温や風の状況によって、フィッシンググローブの1双だけではとても寒くて耐えられないため、インナーグローブで重ね着をする防寒対策が必要です。

しかし、釣具メーカーから販売されているインナーグローブは、指先が露出されているものや5本指タイプでも生地が厚めになっていることから、タイタニュームαグローブと合わせることに不満を感じていました。

暖かさと動きやすさの両立に悩んでいる時にニトリルグローブに出会い、物は試しと購入しました。

インナーグローブにはニトリルグローブがおすすめ!

ニトリルグローブの存在を知ったのは、キャンプ用品で何か良いの無いかなぁと調べている時でした。

ニトリルグローブについては、CAMPERSさんの記事でわかりやすく解説されていますので参考にしてみてください。

campers.hatenablog.jp

工事現場などの作業時に使用する薄くて丈夫なグローブはキャンプの他にも「釣りのインナーグローブにも使えそう!」という理由で購入しました。

CAMPERSさん、ありがとうございます!

防寒テストをする前日に、タイミングが良いのか悪いのか積もるほどの雪が降ってきたので、除雪作業にニトリルグローブを試してみました。

1時間半の除雪作業をした感想は「指がかじかむことなく快適」でした。キャンプや釣りだけではなく、除雪作業にも大活躍で買って良かったです!

また、ニトリルグローブは100枚入りなので使い捨てのイメージだったのですが、冬の1シーズンを使い回しても余裕と感じられるほど丈夫なグローブです。

タイタニュームαグローブともしもの時のニトリルグローブ、防寒テストに期待が高まります。

冬の夜釣りで防寒テストをしてみた感想

さて、ダイワDG-76008Wタイタニュームαグローブ3本カットを実際に冬の夜釣りの防寒グローブとして試してみた感想ですが、気温5℃以下で風があると、露出している指先が冷たいという結果になりました。

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防寒テスト当日は、気温3℃は北海道の冬の夜釣りでは暖かいほうですが、風速は3mと冷たい潮風が容赦なく我が身を吹き付ける環境でした。

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手首の圧迫感は無く、チョイスしたイエローミラーがウェアを被せると程よいアクセントになって良い感じです。

フィット感もバッチリ、生地も薄くて動かしやすいと大満足です。風が穏やかであれば気温3℃でもタイタニュームαグローブのみで充分耐えられる寒さと感じられます。

しかし、当日は風速3m。潮風の冷たさに寒さを感じ、さらに追い討ちをかけるようにラインが水を拾うため、キャスト時にラインに触れる指が冷たくて冷たくて・・・。

30分ほど釣りをしてみた結果は、ダイワDG-76008W単体では1時間が限界と感じました。

次に10分ほど車で暖を取ってからニトリルグローブのみで試してみました。

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指先まで保護されている安心感!

「ニトリルグローブだけでもいけるかも!?」と開始当初は感じていましたが、タイタニュームαグローブを先に体験したからか、手の甲がヒンヤリします。

同じく30分試してみた感想としては「タイタニュームαグローブより寒い」でした。

単体ではどちらも30分以降は寒さが厳しく、おそらく1時間が限界という結果になりました。

最後にニトリルグローブとタイタニュームαグローブの最強タッグで挑みます。

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「さ、最高や・・・」

今までずっと悩んでいた冬の防寒グローブですが、ニトリルグローブとタイタニュームαグローブを組み合わせる「寒くても耐えられる」から「暖かくて快適」へ進化したと言っても過言ではありません。

この組み合わせで、寒さを感じずに2時間釣行しましたが、指先も保護されて、触るのに躊躇していた魚の脅威ともおさらばです!

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クロソイの背ビレなどの鋭いトゲのような骨から指を守る対策としても活躍してくれるのではないかと、今から楽しみです!

実際に釣って試してみたかったのですが、3時間頑張ってもボウズとは・・・。

まとめ

ダイワDG-76008Wは薄くて動きやすく、暖かいハイエンドクラスのフィッシンググローブです。

気温5℃以下になるとインナーグローブの重ね着は必要になってきますが、このグローブを使い始めてから冬の釣りがとても快適になりました。

ロッドやリールのハイエンドクラスは高嶺の花のように価格もなかなか手の届かない存在ですが、釣りにおいて1番重要な手はしっかりと暖かい装備で快適な釣りをしたいですよね。

多くの釣り人が頭を抱える手の防寒対策の参考にしていただけると幸いです。