ツリタム

北海道の釣りブログです。海は港で気軽にロックフィッシング、川はトラウト大物狙い。釣りをする「楽しさ」と「感動」をお届けします!

テキサスリグの作り方と使い方|釣果の高いおすすめワームをご紹介します

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海底の根に潜む根魚ならではの強い引きが楽しめるロックフィッシュゲームには、優れた回避性能で根掛かりしにくいテキサスリグが欠かせません。

元々はバスフィッシングで使われているテキサスリグですが、ボトム中心のワームアクションから表層・中層のスイミングまでオールマイティに使えるリグのため、ロックフィッシュゲームにおいても定番のリグとなっています。

そこで今回は、テキサスリグの作り方や使い方の基本知識と、30種類以上のワームを試した私の釣果実績の高いおすすめワームについて詳しくご紹介します!

テキサスリグとは

テキサスリグとは、「シンカー+フック+ワーム」の3つのパーツを基本に構成される仕掛けです。

シンカーとフックが分離されているため、先に着底するシンカーに追従してワームがゆっくりと落ちていきます。

その「ゆっくりと落ちていく動き」が弱っている小魚や甲殻類を演出し、上から落ちてくるものに反応する根魚に違和感を与えずにアピールできます。

シンカーの重さによって表層からボトムまで広範囲に攻略できるうえ、ストッパーシンカーの動く範囲を制限したり、ビーズを足して光と音でアピールしたりと、状況に応じてアレンジできる対応力の高さが魅力です。

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また、フックの針先をワームの中に隠す構造となっているため、海藻や根などにフックが引っかかることなくすり抜けられる特徴もあります。

このように回避性能が高い一方で、魚がワームを口にくわえた際の針の掛かりも浅くなってしまうため、フックがむき出しのジグヘッドリグなどの仕掛けの時よりも魚のアタリを感じてもすぐにアワセず、魚の口にワームを送り込んでからロッドを立てて強くフッキングする必要があります。

ジグヘッドリグについての詳細は、こちらの記事にて紹介しています。

www.tamnoblog.com

テキサスリグに必要なパーツ

テキサスリグは以下の3つのパーツで構成されています。

  • シンカー
  • オフセットフック
  • ワーム

これらのテキサスリグに必要なパーツを1つずつ確認していきましょう。

また、ワームについては「テキサスリグにおすすめのワーム5選」の項目でご紹介しています。

シンカー

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中通しでラインを伝って遊動するシンカーは、地形によって使い分ける2つの形状と、着底時や根魚のアタリといった感度の違う3つの素材があります。

2つの形状

ロックフィッシュゲームでは、バレットシンカーボールシンカーの2つの形状があります。

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バスフィッシングでお馴染みのバレットシンカーは、海藻などの障害物に対してすり抜けやすい特徴があります。

対するボールシンカーは、岩などに挟まっても食い込みにくく、岩場やテトラポットなどの障害物の多い地形に有効です。

デイゲームで地形を確認する際は、海面のぎらつく光を遮って目視ではわかりにくい地形も見える、偏光グラスがおすすめです。

3つの素材

続いて、シンカーに使われている3つの素材を見ていきましょう。

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写真の鉛・ブラス・タングステンの3つのバレットシンカーは、重さはどれも3.5gです。素材の比重によってサイズにこれだけの違いがあります。

重量については、重たくなるほど着底の感度がわかりやすいのですが、落下速度が遅い方がワームの動きも緩やかになって魚の反応も良くなりますので、着底が感じ取れるギリギリの重さがおすすめです。

ロッドのルアーウェイトでシンカーの重さは異なりますが、参考までに私の使っている重さは、ナイトゲームのライトロックには3.5g〜8g、デイゲームのハードロックには14g〜28gの範囲で使用しています。

また、シンカーはサイズが小さいほどすり抜け性能が高く、大きいほど水の抵抗を受けて落下速度が遅くなるため、素材の特徴を理解して、釣り場の地形魚の反応によって選択することをおすすめします。

1つめのは、安価で最もポピュラーな素材です。比重はブラスとタングステンの中間で、柔らかくて変形しやすいため、感度がわかりにくいという欠点があります。

そのため、潮の流れで揺れている海藻と魚のアタリの判断が難しかったり、岩やテトラポットに引っ掛けてしまうと鉛が変形してスキマにジャストフィットし、回収はほぼ不可能です。

鉛のシンカーを使用する際は、地形を理解している通い慣れた港で使用することをおすすめします。

2つめのブラスは、真鍮素材で音がよく響くためビーズとの相性抜群です。価格は3つの素材の中間です。

比重は1番軽くてサイズが大きいので、落下速度を遅くして長くアピールできる反面、すり抜け性能が他の素材よりも劣ることが欠点です。

ブラスシンカーは、ビーズと組み合わせて音でアピールしたい時におすすめです。

最後のタングステンは、比重が最も重くてサイズが小さいため、回避性能が高いことに加え、感度も3つの素材の中でトップクラスです。唯一の欠点は価格も高価な点です。

タングステンシンカーの回避性能と感度の高さによる使い心地は、1度味わうと鉛やブラスにはもう戻れなくなるほどで、値段差以上の価値があると自信を持っておすすめします。

オフセットフック

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針先を隠して根掛かり回避ができるオフセットフックも、テキサスリグならではの仕掛けです。

オフセットフックには、ワームを装着した際に適度な隙間ができるように、ゲイプと呼ばれるフトコロ部分があります。

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ゲイプは、魚をフッキングした時にワームが下側にずれる逃げ道となります。ゲイプの隙間に余裕がないとワームが下側にずれないので、針先が出なくなりフッキングが極端に低下します。

フトコロ部分の深いタイプのワイドゲイプと、浅いタイプのナローゲイプの2つの形状があります。

ワイドゲイプ

フトコロ部分の深いワイドゲイプは、ロックフィッシュゲームでは最も多く使われている定番のオフセットフックです。

フトコロ部分が深いと、厚みのあるワームでも余裕のある隙間でしっかりと下側にズレて、大きく露出した針先で魚の口を確実に捉えるフッキング率の高さが魅力です。

そんな優れたフッキング率を誇るワイドゲイプですが、幅の広いフックは口の小さい魚にとっては少々吸い込みにくく、活性の低い冬場ではワームをしっかりと喰わせられず、フッキングそのものが成立しないという致命的なデメリットもあります。

ナローゲイプ

フトコロ部分の浅いナローゲイプは、ロックフィッシュゲームでは使用頻度の少ないオフセットフックです。釣具店のロックフィッシュコーナーでも陳列されていないこともあり、私は使用したことがありません。

しかし、ナローゲイプは細身のワームとの相性が抜群で、ゲイプの幅の狭さを活かして、海藻の多いポイントでも高いすり抜け性能を発揮し、魚の活性の低い時期でもワームを魚の口の奥までしっかりと送り込ませることができるフックです。

ワームを確実に魚の口の中に送り込ませる必要があるため、ナローゲイプはアワセのタイミングが難しいと感じるフックですが、ワイドゲイプで食い付きが渋い時に試してみたい武器の1つです。

ナローゲイプを試した際には、使用した感想などを含めて記事にしてご紹介したいと思います。

もし、ロックフィッシュゲームでナローゲイプを使われている方がいましたら、記事のコメント欄やTwitterでのリプライで感想を教えていただければ嬉しいです!

オフセットフックのサイズ

オフセットフックのサイズも多く、ワームの大きさに合わせて選択することをおすすめします。

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出典:ジャングルジム公式HP

ワームのパッケージに推奨フックサイズが書かれていますが、参考までに私がメインで使用しているサイズは、3インチ〜3.8インチのワームに対して、#2・#1・#1/03つに絞ってライトロックとハードロックをしています。

次に、テキサスリグに必須のパーツでは無いのですが、ワームアクションに変化をつけたり、アピール効果を高めるアレンジのストッパービーズについても見ていきましょう。

ストッパー

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ストッパーは、ラインを伝って遊動するシンカーの範囲を制限してワームの動きに変化をつけたい時に使用します。使用する際は、1番最初にラインにセットします。

ストッパーは指でずらして位置の調整ができるので、シンカーが動かないように固定したり、フックから5〜10cmくらい離してボトム中心で攻めてみたりと、その日の釣果の高いヒットパターンを探して戦略を練れます。

中層からボトムまで広範囲に攻略したい時は、ストッパー無しでシンカーをフリー状態にするのもおすすめです。

ビーズ

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テキサスリグのフックとシンカーの間にビーズをセットすると、光と音のアピール効果を追加できます。

ビーズを1つセットするだけで、海の中に差し込む光を反射したり、シンカーと接触するたびに「カチカチ」と音を立てて鳴らすことで、エサを追い求める魚をワームへと導くレーダー搭載のテキサスリグに進化します。

ビーズの形状や素材によってアピール効果は異なりますが、光を乱反射できる多面体カットの形状音が良く響くガラス製が多く使われています。

ビーズも含めたテキサスリグに必要なパーツの収納方法については、こちらの記事にて紹介しています。

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テキサスリグの作り方

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テキサスリグは、ラインにシンカーを通してフックを結んでワームを付けるだけと工程そのものは簡単です。

今回は、ストッパーとビーズも含めてセットした作り方を写真とともに確認していきましょう。

ストッパーをセットしてシンカーとビーズを通す

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まず最初に、ストッパーが付いているワイヤーにラインを通します。

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次に、ストッパーをラインへ移動させます。

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ストッパーを移動した時にできるラインの折り目をカットします。

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ストッパーの次に、シンカー・ビーズの順番でラインに通していきます。

フックにラインを結ぶ

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フックにラインを結んだら、あとはワームをセットするだけです。私はユニノットで結んでいますが、普段使われている慣れ親しんだ結び方をおすすめします。

ユニノットの結び方については、こちらの記事にて紹介しています。

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フックにワームをセット

オフセットフックにワームをセットする際に、フックの針先が出る位置を確認しながらセッティングします。針先の出る位置は2カ所ありますので、順番に見ていきましょう。

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まず1カ所目は、ワームの頭部中心からフックを刺して、写真の位置で針先を出します。

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写真のように針先を出して、ワームをフックの根元までスライドしていきます。

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写真の位置まで移動してから、ワームをくるりと反転させてまっすぐになるようにセットします。

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ここで2カ所目の針の位置を確認します。

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フックに沿ってワームを折り曲げて、針をまっすぐに刺し込みます。

ここでの注意点は、ワームを折り曲げた状態で針を刺すため、フックがワームの中心を通るように、刺す位置をしっかりと確認してから刺していきましょう。

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最後に、ワームをつまんで針先を隠すと完成です。

テキサスリグの4つのアクション

テキサスリグを使った代表的な4つのアクションをご紹介します。

また、解説ではロッドの角度を時計の針で例えています。

テキサスリグに限った話ではないのですが、ラインは基本的にピンと張ることを意識しましょう。

ラインが緩んでいると、振動が手元まで伝わらずアタリが感じられなくなってしまいます。振動で音を伝える糸電話と同じ原理ですね!

リフト&フォール

まず1つめのリフト&フォールは、ロックフィッシュゲームでは最もポピュラーなアクションです。

上から落ちてくるものに反応する根魚に効果的なアクションで、ボトムから中層まで広範囲に攻略できます。

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キャスト時はロッドを3時の角度に寝かせて、ワームがボトムに着底するまで待ちます。着底後にできるラインのイトフケを、リールを巻いてピンと張ります。

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次に、手首を動かしてロッドを0時の角度へ持ち上げると、ワームは中層までリフト(上昇)します。

横風でラインが流されてしまう場合は、ロッドを1時の角度に変えても大丈夫ですので、ラインが張った状態を意識しましょう。

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ロッドを立てたままにしていると、シンカーが先に沈んで、ワームが追従するようにフォール(落下)していきます。

フォール中のロッドの角度は、0時でシンカーの着底を待つ人もいれば、2〜3時の角度に傾けながら着底させる人もいるので、色々と試して自分に合った操作方法を見つけてくださいね。

シンカーが着底したら、ラインが緩まないようにリールを巻いて、ロッドを3時の角度に傾けていきます。

このように、ロッドの角度を3時と0時を繰り返す動作がリフト&フォールのアクションになります。

ロッドの角度が0時でワームの上昇と落下3時でワームの上昇準備とフッキングと覚えましょう!

ずる引き

2つめのずる引きは、シンカーがボトムに着底後にワームをずるずると引くだけです。

ロッドの角度は3時に傾けたままリールを巻いていくのですが、リールがハイギア仕様の場合は、ハンドル1回転を5秒くらいかけてゆっくりと巻き、ローギア仕様の場合は、ハンドル1回転を2〜3秒くらいで速度を調整します。

根魚は、きつく荒い潮の流れに耐え抜く強いパワーはあっても、速く泳ぐことはできません。

ワームの動きが速いと、エサを捕食したくても残念ながら追いつけないため、リールハンドルはゆっくりと巻くようにしましょう。

ずる引きは、ボトムの起伏を確認できるので、初めての釣り場に効果的です。

ボトムバンプ

3つめのボトムバンプは、ロッドの角度を2時〜3時の範囲で小刻みにチョンチョンと動かすアクションです。

2〜3回ほどチョンチョンと動かしてから1度止めて魚の反応を確認します。

テトラポットの穴釣りや堤防などの足元へ落とし込みをする際にも効果テキメンで、キャストできない子供でも楽しめるアクションです。

スイミング

最後のスイミングは、一定のスピードでリールを巻いて小魚を演出するアクションです。

キャスティングした時にワームが着水してからボトムへ到達するまでの時間をカウントしてからリールハンドルを巻くことで、その日に魚が多くいる層を効率良く確認できます。

たとえばボトムまで10秒かかる場合は、着水して5秒でリールを巻けば中層でワームをキープできるといったように、狙いたい層の攻略に向いてます。

テキサスリグの4つのアクションを駆使して、魚のアタリが多いアクションを中心に釣果アップを狙いましょう!

テキサスリグにおすすめのワーム5選

ロックフィッシュゲームを始めて5年以上経ちますが、私が使って釣果実績の高いワームを5つ厳選して紹介します。

エコギアのバグアンツ3インチソフトシュリンプは、幸運にも50cmのアイナメを2匹連続で釣り上げたワームです。

大物をキャッチできたワームは、出番が多くてすぐ切らしてしまいますね(笑)

私の体感ですが、茶系ワームはデイゲームに強く、ナイトゲームでは視認性が悪いのかクロソイの反応は鈍いです。

ダイワのHRF・KJカーリーアピールレッド3.8インチはキジハタ専用ですが、アイナメ狙いで使っています。

北海道では、ロックフィッシュもトラウトも赤い色が魚の反応が良く、何故か釣れちゃいます。

しっとりと潤った艶かしいワームなのに、半年くらい袋保管のままでも購入時と変わらない使用感なので、私のお気に入りワームの1つです。

ダイワのHRF・KJホッグチャートゴールド3インチは、デイゲームとナイトゲームの両方で釣果実績のあるワームです。

KJカーリーのしっとりとした質感とは異なり、グミのような弾力性でありながら、フッキングした際にワームのズレもよく、根魚の活性の低い冬でも実績のあるワームです。

昼夜・時期を問わずに使えるワームなので、釣行時には必ず持っていくお気に入りです。

バークレイのガルプ3インチは、汁系ワームで甲殻類系とカーリーテール系を使っています。

魚の好むニオイが染み付いたワームで、魚の反応はあるけど食いが渋い時などに効果的です。

袋で保管することも可能ですが、車の中などの高温になる場所で長時間放置したりすると、ワームが乾いてもろくなるため注意が必要です。

エコギアの熟成アクアは、強烈なニオイで集魚力抜群のワームです。

使用頻度は低いのですが、魚の生命反応を確認する最終手段で使用しています。

メイホウのリキッドパックは、液漏れとニオイを完全にシャットアウトできる密閉容器です。

うっかり車の中で開封しないようにしてくださいね。

最後に

最後に、テキサスリグは複雑に入り組んだ荒い根でも優れた回避能力で攻略できますが、あくまでも根掛かりしにくい仕掛けです。

1度根掛かりしてしまうと、私の体感では8割の確率で回収不可能です。

ラインを緩めて巻き直すと回避できることもありますが、地形を確認してパーツやアクションを変えてみることをおすすめします。

テキサスリグの作り方と使い方を身に付けて釣果アップを目指しましょう!