しなやかで滑りやすく飛距離UPが期待できるラインや根ズレに強いラインなどなど、コーティング技術の向上によるラインの多様化・高性能化はアングラーにとって嬉しい限りです。
しかし、そのような滑りやすいラインが時として仇となり、キャスティングやフッキングした際に結び目が解けて、仕掛けがすっぽ抜けてしまうというラインブレイクよりも悲しい現象が・・・。
今回の記事では、初心者でも簡単に結べて、結節強度のムラが少ない安定感バツグンのユニノットの結び方と応用方法をご紹介します。
釣り初心者でも結びやすいユニノットを覚えよう!
ユニノットとは、誰が結んでも比較的安定した結節強度が得られる特徴があり、手順もとても簡単で結ぶ時間もかからないことから、初心者はもちろん熟練者にも愛用されている結び方です。
また、リールにラインを結んだり、ライン同士を結ぶ電車結びにも応用できたりと、是非ともマスターしておきたいノットです。
この記事では、基本のユニノットと、ラインを2本重ねることで結び目をさらに強化するダブルユニノットの2つを解説します。
解説では、サンヨーナイロンGT-Rピンクセレクション6lbとオーナーメバルショットJH-82・3.5gを使用しています。
ユニノット
まずは基本となるユニノットの結び方を見ていきましょう。
最初にジグヘッドのアイ(ラインを結ぶための輪)にラインを通します。
アイに通すラインの長さですが、慣れないうちは15cmくらいで大きな輪を作るようにしましょう。
慣れてくると10cm以下で結べるようになります。
左手でジグヘッドをつまみ、右手で2本のラインをつまんでピンと張った状態をつくります。
この時にラインの先端を2本のラインの上に乗せるように輪をつくり、交差している部分を左手の親指と中指でつまみます。
つまんだ状態です。ここから先端のラインを上から奥へ回して輪の中へ通します。
3〜5回ほど下から上へと巻いていきます。上から下へと巻いてしまうとフッキングした際にすっぽ抜けてしまう原因になりますので、くれぐれもご注意ください。
巻き付け回数を増やすほど強度も上がり、ラインの太さに合わせて調整する人もいますが、ユニノットの結び方に慣れるまでは5回巻いておくと安心です!
5回巻いた状態です。ラインの先端を引っ張ると輪が結び目になります。
この時点で完全に結び目をつくってしまうと、ラインが擦れることで生じる摩擦熱によって強度が低下する可能性があるため、軽く結び目をつくる程度にしましょう。
軽い結び目をつくってから、本線となるメインラインを引っ張ると結び目がジグヘッドに向かって移動します。
丸で囲んだラインが「摩擦熱で強度が低下する可能性がある範囲」となりますが、あらかじめ水で濡らすかラインを口でくわえて舐めて濡らすことによって和らげることができます。
ラインを濡らす工程はユニノットに限らず、どの結び方でもとても重要です!しっかり締め込む前にまず濡らすと覚えましょう。
ユニノットの完成です!
あとは余計なラインをカットするだけですが、海でのルアーゲームではプライヤーを使用することをおすすめします。
プライヤーは、一見ペンチのような形状をしていますが、ステンレス製のため海水に強く、釣りでの仕掛けなどの作業のかゆいところに手が届く縁の下の力持ち的存在です。
プライヤーの根元部分はラインカッターの機能があるほか、先端のペンチ部分で魚の口に喰い込んだフックを外す際にも大活躍です!
港によっては毒魚と呼ばれる魚や歯の鋭い魚などでケガをする恐れがあるため、プライヤーはルアーゲームには欠かせないアイテムです。
ユニノットが初心者からベテランまで好まれる仕組みを解説!
ユニノットの結び方は前述の通りですが、完成したユニノットを例に「初心者からベテランまで好まれる理由」を紹介します。
ユニノットの結び目をつまんで引っ張ってみると・・・。
結び目が動いて緩むんです!
「何が言いたいの?」と思われますが、これは逆に、仕掛けの方を引っ張ると、結び目はどんどんキツく締まっていくということです。
魚は針がかりすると、必死に根に潜ろうとし、常にラインを引っ張る状態になりますので、引っ張るほどユニノットの結び目は硬く締め込むようになるんです!
初心者が覚えやすいのみならず、プロアングラーにも好まれる理由はこの結び目の仕組みにあります。
この記事の説明用に結び目を移動させただけですので、実際に釣りをする時は試さないでくださいね。
ダブルユニノット
ダブルユニノットは、ラインを2本重ねた状態でユニノットをつくるため、結束強度がさらに強くなります。
6lb以下のラインを使用する時や大物がかかりそうな時など、結束強度をより強くしたい場合におすすめです。
ダブルユニノットを結束する際の注意点は、2本のラインが緩まないことと横並びになっていることの2点です。
アイにラインを通した後に、折り返してもう1度ラインを通します。
ラインが重なり2本となったラインを、常にピンと張った状態でユニノットをつくります。
緩んだ状態で締め込むと、結節強度がユニノットよりも弱くなる恐れがあるので要注意です。
左手でつまんでいるラインを右手でつまんでいるラインと合わせます。
合わせて出来た4本に輪をつくって巻き付けていきますが、右手の上に見える輪になっているラインを使用します。
輪の交差する部分を左手でつまみ、ラインがたるまないようにピンと張ります。
輪をつくる時に、2本のラインが横並びでクロスしないように注意します。
なぜなら、重なってクロスした部分が圧迫された状態で結束すると、強度が低下してラインブレイクとなる可能性があるからです。
あとはユニノットと同じように巻いていくのですが、ダブルユニノットは4本のラインに2本のラインを巻き付けていくため、3回巻くだけでも十分な強度を保てます。
ラインの先端と輪になっている根元を、しっかりと右手でつまんで、少しずつ引っ張って結び目をつくっていきましょう。
水か唾液でラインを濡らしてから、緩めに結び目をつくります。
メインラインを引っ張っり、ジグヘッドに向かって結び目を移動させてから、しっかりと締め込みます。
ラインの先端、輪になっているラインの根元のラインをカットすると完成です。
ダブルユニノットは、2本のラインで結束することにより強度UPする反面、ラインが重なってクロスした状態で結ぶとユニノットより強度が低下する可能性があります。
私は、ライトゲームではユニノットを使って解けたことが無いため、狙う魚によってノットを変えていくことをおすすめします。
ここまでの説明でユニノット・ダブルユニノットの結び方はバッチリです!・・・が!ジグヘッドとラインを直接結ぶと、ルアーウェイトを変えるたびに一度切ってから結び直しとなって、ちょっと面倒ですよね・・・。
ラインの結び直しは慣れていないし面倒と感じる方に、スナップと呼ばれる仕掛けの接続に便利なアイテムをおすすめします。
スナップとラインを結合すると現場での結び直しが楽になる!
写真のように、スナップとラインを結合すると、ジグヘッドのアイにスナップを通すだけなので、ラインの結び直しをする必要がありません。
また、PEラインを使用する場合、ショックリーダーと呼ばれるリーダーラインが短くならないためライン同士の結び直しも軽減されます。
しかし、1gなどの軽量ジグヘッドはアイの部分が小さいためスナップが通らないことがあるため注意が必要です。
スナップを使用することでワームアクションに微妙な変化があることから、アングラーによって好みが分かれます。
ユニノットの結び直しが面倒と感じる方はスナップをおすすめします。
ユニノットはリールとラインの結合にも使える!
実はユニノットはリールにラインを巻きつける時にも使用されることが多いです。
私も楽なのでユニノットを使用していますが、リールを巻いてもラインが滑って空回りしてしまう点だけがもどかしい・・・。
対策としては、小さく切ったテープを貼ってラインをリールに固定すると、快適にラインを巻くことができます!なかには、テープに名前を書いて盗難防止をされている方もいらっしゃるみたいですね。
まとめ
ユニノットは、ルアーや金具の結束以外にリールとラインを結ぶこともできる最もポピュラーな結び方です。
手順がとても簡単で時間もかからないことから、釣りの現場でも大活躍です!
ユニノット・ダブルユニノットの他にも結び方はありますが、ライトゲームではこの2つを覚えて快適な釣りを楽しんでくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございました。