ツリタム

北海道の釣りブログです。海は港で気軽にロックフィッシング、川はトラウト大物狙い。釣りをする「楽しさ」と「感動」をお届けします!

ダイワ20クレストLTインプレ|ビギナー時代にこんなリールが欲しかった!

ダイワ20クレスト

こんにちは!ツリタム管理人のたむです。

最近、Twitterで「釣りをしていると、聞いてもいないのにウンチクを言ってくる人がいて嫌な思いをした」という内容が話題になっていましたね。

上から目線で言ってくる人は、自分が初心者の時に同じ様に言われたら「嫌な気分にならないのかな?」と首を傾げてしまいます。

「初心忘れるべからず」ですね!

そんな私は、今年で釣り歴7年目に突入しましたが、釣り初心者を見かけると「自分も手探りでわからないことだらけだったけど楽しかったなぁ」と初々しく思い、勝手に暖かく見守っています。(笑)

私のビギナー時代を思い出し、「今のエントリーモデルのリールって何が良いんだろう?」と気になって調べてみると、ダイワのクレストがLT化されて2020年7月に発売されるとのこと。

私が初めてリールを購入した価格は約5,000円。ダイワ20クレストLTも同価格帯なのに「リールスペックがめちゃくちゃ良いのでは!?」と感じて速攻購入しました。

そこで今回は、私が今年から釣りを始めるとしたら絶対に欲しくなっていたエントリーモデル、ダイワ20クレストLT2000スペックと、使ってみた感想をご紹介します。

これから釣りを始める方が羨ましいです。(笑)

ダイワ20クレストLT2000レビュー

今回ご紹介するのは2000番〜6000番の12種類のラインナップで展開されているクレストシリーズの1つ、ダイワ20クレストLT2000という小型汎用スピニングリールの1つです。

2020年7月に発売されたばかりで、ダイワ小型スピニングリールの新基準:LTコンセプト(軽いのにタフ)で生まれ変わったクレストは、前モデル2000番比で25gの軽量化を実現しています。ダイワ20クレストLT2000のリール自重は215gです。

また、リールの心臓部となるギアや、ボディ構造が高い耐久性防水・防塵性でよりタフなものへと進化しています。

釣り初心者にもお求めやすいお手頃価格でありながら、上位機種にも採用されているダイワの独自技術を搭載しており、エントリーモデルの中でも注目度の高いリールです。

私が2000番のリールで狙う魚種は、港ではクロソイエゾメバルの15cm〜35cmくらいの小型魚や、渓流ではヤマメニジマスです。リール1つで色んな魚種を楽しみたいですよね。

それでは、外観やリール性能などを詳しくみていきましょう。

外観

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ダイワ20クレストを店頭で初めて目にした時の第一印象は「青い・・・青いぞっ!」

見たまんまですね。(笑)

しかし、今までのダイワの小型スピニングリールのカラーは、ブラック、シルバー、ゴールドを基調とするカラーが多かったので、初めて見た時のインパクトは強烈でした。

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ラメが入っていて、光加減によって表情を変える海をイメージしたようなカラーですね。塗装も厚くて剥がれにくい印象を受けます。

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スプールは、ゴールドシルバーダイワらしいカラーリングですね。

少し黒みのあるダークシルバーが、5,000円リールとは思えない高級感を演出してます。

渋いっ!

ハンドルノブはプラスチック樹脂

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ハンドルノブはプラスチック樹脂で、ハンドルを回している最中に指が滑らないように溝が入っています。厚みもあって釣り初心者でもハンドルを巻きやすい設計と感じます。

スプール

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20クレストのスプールは、鍛造(たんぞう)アルミスプールです。

鍛造とは、金属を叩いて鍛えることによって成型する加工法です。

鍛造で出来たアルミスプールは、軽量でありながら剛性も高い特徴があり、不意に大物がかかっても歪みにくい構造になっています。

魚とのやり取りは申し分ないのですが、アルミ素材のため、落下による衝撃には弱いので注意してくださいね。

ATD搭載でラインブレイク軽減

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ドラグの設定がよくわからない釣り初心者でも、魚の引きに合わせて滑らかに効き続ける、ATD(オートマチックドラグシステム)この価格帯で搭載しちゃってるので驚きです。

魚が掛かって、元気に逃げ回っている時に、ラインがピンと張った状態で踏ん張っていると、ライン強度以上の負荷がかかりラインブレイクすることがあります。

やっとの思いでファイトに持ち込めたのに、ラインが切れて逃げられてしまうのはあまりにも切ないですよね。

ドラグを少しキツめに締めていても、「ジィィィ」とラインを少しずつ送り出してくれますし、ファイト中にドラグを調整する必要がないので、安心して魚とのファイトに集中できます。

遊泳力の強い魚とのやり取りに、ATDの恩恵を感じられると思います。

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ドラグノブを外して裏側を確認してみると、赤い丸で囲まれている部分のみゴムパッキンです。

ドラグの中心部へ水が侵入することは無さそうですが、緑色の丸で囲まれているスキマから水が侵入しそうで少し心配ですよね。

試しにリールの水洗いをしてみたところ、ドラグをきっちり締めていれば水が入るようなこともなく、防水性能の高さを確認できました。

LC-ABSで飛距離アップ!

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ラインが巻かれている上に見えるゴールドとシルバーの段差が、LC(ロングキャスト)-ABSです。

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ラインがスプールにつまづくことなくスムーズにラインを放出します。

ルアーが放物線を描きかっ飛ぶ光景「超気持ち良いっ!」です。

ATD同様に、上位機種の性能を惜しみなくリーズナブルな価格帯のリールに搭載するとは・・・ダイワ恐るべし!

ラインキャパシティ

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スプールに巻くラインキャパシティは次の通りです。

  • ナイロンライン:4lb-150m・5lb-120m
  • PEライン:0.6号-200m

表記のとおりにラインを巻いても間違いないのですが、私はナイロンライン6lbを100m巻いています。

釣り初心者には4lb-150mの細いラインは扱いにくいですし、5lb-120mで販売されているラインも種類が限られてしまいます。

また、PEラインは、ライン同士の結束が必要になるためナイロンラインがおすすめです。

アプロードGT-Rピンクセレクション6lb-100mは、キャスティングを失敗しても視認性が高いため見つけやすく、ピッタリとスプールに巻くことができます。

6lbのナイロンラインに慣れてから、4lbの細いラインやPEラインを試してみるとライントラブルも軽減されます。

ちなみに、釣具店でリールとラインをセットで購入した場合、店員さんにお願いするとラインを巻いてもらえるので楽ですよ。

ご自身でリールにラインを巻かれる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

www.tamnoblog.com

ローター

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ローターの素材は、DS4と呼ばれるダイワ独自技術のリール専用ファイバー強化特殊プラスチックが使われています。ボディ素材もDS4です。

負荷がかかるとどうしても歪みは避けられませんが、プラスチックなので錆に強いのは嬉しいですね。

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左:20クレスト 右:18カルディア

20クレストより上位機種になると、肉抜き加工で軽量化されたエアローターが採用されています。

ハンドルを巻いた時の重さ・操作性に差が出てしまうローターの形状ですが、海水や砂などの侵入を許さない防水・防塵性能に優れたローターと感じます。

低価格なのにタフなリールは、長く使える安心感が良いですよね!

ラインローラー

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ラインローラーには、ローラー回転で発生する糸ヨレを大幅に解消した構造、ツイストバスターIIが採用されています。

糸ヨレでラインが絡まってしまうと、解く作業はかなりストレスが溜まります。

簡単に解けると良いのですが、元通りになるまで5分、10分と時間がかかると、とてもじゃないけど快適な釣りとは言えませんよね。釣りを楽しむのに余計なストレスは不要です!

実釣でも気にならず、上位機種でもお世話になってるパーツなので、崇拝レベルで信頼しています。(笑)

ベール

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ベールも軽くて丈夫な設計かと思いますが、びっくりするほど細いです。

ダイワスピニングリールの欠点と言われている「ベール下がり」は、使い込んでみないとわからないので、少し気になるところですね。

1年、2年と使い続けてからベール下がりや耐久性などを改めて記事にしてご紹介したいと思います。

ストッパーレスボディ

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ローターが逆回転するオン・オフストッパーを排除したストッパーレスボディが、20クレストの1番の衝撃でした。

なぜなら、LT化されたリールでストッパーレスボディは、モノコックボディが採用されている20ルビアス以上の上位機種にしか採用されていないボディ構造だからです。

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左:20クレスト 右:18カルディア

オン・オフストッパーを排除することで防水性・耐久性を向上し、心臓部であるギアを徹底的に守ってます。とことん塩ガミを嫌うリールですね。(笑)

防水性・耐久性の他にも、オン・オフストッパーは、釣り初心者ほどストッパーの切り替えを忘れてしまい、ライントラブルを起こす原因にもなっているようです。

オン・オフストッパーは、釣り初心者こそ恩恵があると思っていました。

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ロッドがしなる程ハンドルを巻きすぎてしまう釣り初心者あるあるです。

このような時に、ローターを逆転させられるオン・オフストッパーでラインを送り出すのですが、ストッパーが無いと困ってしまいますよね。

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対処法としては、写真のようにスプールを手で回してラインを送り出してあげます。

気を付けていても案外やっちゃうので、ハンドルの巻きすぎは注意してくださいね。

タフデジギア

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いくらLT化されたからと言って、上位機種にも搭載されているタフデジギアを20クレストにも採用しちゃうとは...。

ギアの素材に差はありますが、私の愛用しているミドルクラスの18カルディア、20ルビアスと同じ強靭な心臓部です。

ただタフなだけではなく、滑らかな回転がより長く続く特徴もあるため、巻き心地がめちゃくちゃ気持ち良いです!

上位機種をメインに使っていると「巻きの重さ」はどうしても感じてしまいますが、これから釣りを始める方が、お手頃価格で滑らかな回転を手に入れられるのは「羨ましいっ!」の一言に尽きます。

今でこそミドルクラスのリールを愛用している私でも、予備リールとして欲しくなり、衝動買いしてしまいました。20クレストに見事に釣られちゃいましたね。(笑)

リールハンドル

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リールハンドルは、貫通タイプの折りたたみ式マシンカットハンドルです。もちろん、右巻き・左巻きと付け替え可能です。

ようやくエントリーモデルらしい一面が見られてホッとします。

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貫通タイプのリールハンドルの弱点となる、ボディとの結合部もマシンカット加工でスキマなくピッタリとハマっています。

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リールハンドルを固定する反対側に位置するパーツも、赤い丸で囲まれたゴム素材でガタ付きの防止と防水性を兼ねて、抜かりなしですね!

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リールを保管する時は、写真のようにハンドルを折りたたんでコンパクトに収納できます。

しかし、ハンドルが外れそうになるくらい緩めないと折りたためないので、釣りをする前後に毎回締める、緩めるの動作は面倒に感じました。

参考までに私の保管方法は、ハンドルはそのままで、バッグに入れて上に物を置かないようにしています。

リールフット

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最後にどうしても皆さんに知って欲しいリールフットをご紹介させてください。

パッと見「メイド・イン・ベトナム。あぁ、初期生産は日本製じゃないんだ」じゃないんです!本音言うとメイド・イン・ジャパンを期待していたんですけどねっ!

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お伝えしたいのは、赤い丸で囲まれた凹みですっ!

ハイエンドモデルである18イグジストやそれに続く19セルテート、20ルビアスと同じ設計なんです!

どこを調べても記載が無いので詳細は不明ですが、ただ軽量化しただけではなく、強度も高める設計かなと感じます。

あまり目に留まる箇所ではないからこそ、とことん細部まで妥協しないダイワのモノづくりを知って欲しかったのです。

「ダイワさん、すげぇよっ!」

細部まで徹底してこだわっているのに、ダイワ公式HPやカタログのリールスペックの表記があっさりしていて、釣り初心者に伝わりにくいのがあまりにも勿体ない...。

20クレストのリールスペック以外の、実際に手に取ってみないとわからない点も含めてご紹介しましたが、大事なのは、やはり使用感ですよね。

ダイワ20クレストLT2000の使用感

ダイワ20クレストLT2000を、実際に使ってみた感想から言いますと、低価格リールとは思えない使い勝手の良さで、気になったのは「重さだけ」でした。

今回は、私が渓流と海で1回ずつ、10才の長男が海で1回の計3回使用した感想をお伝えします。

また、20クレストに合わせたロッドは、オルルド釣具の魚型コンパクトロッド・ギョルルドを使用しています。実売価格2,000円以下なので、お試し釣り入門に最適です。

おもちゃ感満載のロッドですが、いかにも子供がワクワクするデザインですよね。(笑)

案の定、長男が欲しいと駄々をこねたのもありますが、旅行する際にバッグに忍ばせてるのもありかなと思い、20クレストと同時に購入しました。

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ロッド・リール・ライン合わせて約9,000円。もしかすると長男よりも私のほうがワクワクしているような気がしてきました。

それでは、渓流から見ていきましょう。

渓流での使用感

渓流では、警戒心の強い魚に気付かれない飛距離が出せるかが1番の不安要素だったのですが、全く問題なくポイントへアプローチできました。

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私の通い慣れた場所・いつもの立ち位置でキャストしても、赤い丸のポイントまでルアーを送り届けられました。

ギョギョルドロッドの曲がり・しなり具合で、飛距離は少し厳しいと感じていたのですが、20クレストのLC-ABSで予想以上にルアーが飛んでいったので驚きました。

プラスチック樹脂のハンドルノブや巻き心地などもストレスを感じることなく釣りを楽しめました。

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「よしっ!キタァァァァッ!」

嬉しくてヒット時の写真を撮っていると、ニジマスにジャンプされて逃げられました...。

ファイト中は釣りに集中しましょうね...。

海では、ロックフィッシュ狙いなので、飛距離やリールの調子を確認して、10才の長男がメインで試してます。

海での使用感

10才の長男が海で使用した感想は「長く釣りをしていると重くて疲れる」でした。

一緒に釣りに行って、思ったような釣果が出ない時はムキになって4時間くらいずっと釣りをしている長男ですが、普段使っているロッド・リールより50gほど重かったのが効いたみたいです。

子供の筋力・体力で差が出てくるとは思いますが、2時間で疲れてました。

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それでも、15cmくらいのエゾメバル・クロソイをしっかりと釣り上げたので、渓流でボウズの私より結果を残してます。(笑)

リールとロッドの総重量は約390gで子供には少し重たいのかもしれませんが、20クレストを2時間使用してもライントラブルは1度も無かったです。

最後に

冒頭にもあったように、Twitterの話題から私のビギナー時代を思い出し、タイミング良くダイワ20クレストLTの発売、目が離せない性能で衝動買いしたリールです。

「7年前にこんなリールが欲しかったなぁ」という気持ちの他にも、私がロッドやリールを釣具メーカーの公式HPやカタログを見ても、「スペックを見ても何が良いのか全然わからなかった」という経験も思い出しました。

そのような過去の経験を踏まえ、自分がリール選びで困ったことや手にして初めてわかる情報を、これから釣りを始めようとしている方に全力で伝えたいと思いました。

私のつたない文章で、どこまでお伝えできるかわかりませんが、これだけは確信持ってはっきりと言えます。

「これから釣りを始める方は20クレスト使えて羨ましい」と。